9月28日 知床・網走編

前日の疲れから泥のように眠っていた。

朝8時半、ホテルを出発して知床に向かう途中でセイコーマートで軽く朝飯を買った。塩鯖おにぎり、最高に美味しかった。

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網走〜知床間は車で1時間半ほどで、少し友人に運転を代わってもらいつつのらりくらりと向かった。

生憎の悪天候で波が高く、クルーズ等も軒並み中止になっていた。

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どんな悪天候だろうが、知床五湖は行きたかったので、とりあえず五湖の方に向かった。

 

五湖に向かう途中の知床自然センターで休憩を取りつつ、自然センターの裏にある散策コースを周った。

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運良くキツネにも会えた。仕草がネコのようでものすごく可愛らしかった。

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↑ツーショット

 

フレベの滝。

見ての通り悪天候も相まって滝が霧消してた。

断崖絶壁、吸い寄せられそうになった。

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歩き疲れたので、自然センターに戻り一服した。

ミルクがとても濃厚なラテをいただいた。

 

一息ついたところで、ようやくメインである知床五湖に向かった。

知床五湖ではとりあえず昼もいい時間だったので“鹿肉バーガー”を食べた。

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ミンチにしてそこそこ味付けしたらどの肉もそんなに変わらないんやなぁ、という感想。

 

 

昼食も済んだところで、知床五湖を廻ることに。大人1人250円で講習を受けた。再三「熊が出たら危険、熊に対して謙虚であれ」と諭された。

受講後、周回コースを出発。

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↑道の周りはこんな感じ

 

友人と2人、真っ先に行き、斥候を務めた。

というのも折角だし遠目にでもクマを見たい、という欲望があったからだ。

出発して間もなく、2人でヒソヒソ話しながら歩いていたら隣からバキバキっという明らかに何かが通る音がしてお互い背筋が凍った。

 

五湖→四湖→……→一湖というルートで順に見て行った。90分ほどのコースと言われていたが、ハイペースで歩いたため1時間ほどで周ることができた。

天気が変わりやすく、雨が降っては止み、晴れ間が差してはすぐに曇り…といったもので、湖面が綺麗に映ることもなければ、奥の連峰が見えることもなかった。

自分の力ではどうしようもないが悔しいことには悔しかった。折角の雄大な自然、最高の状態で見たかった。

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↑最後帰りがけにつれて天気が良くなって行った。悔しい。

 

自然センターでは「カムイワッカの滝」に行くことも勧められた。酸性の水であり、舐めると少し酸っぱく、様々な効能があり、実際に触れ合えるとのことで人気のスポットらしい。

だが、五湖やセンターの裏を周った段階で長靴でもなければハイキング用のシューズでもない我々の靴はびしょびしょに濡れており、泥塗れであった。また、それなりに着込んではいたものの、唐突な降雨などにより身体は冷えて、コンディションは最悪。

また、これは以前アラスカでも思ったことなのだが、「雄大な自然」というのは「雄大」が故に同じ様な景色が続いてしまう。そのため、その雄大さの感動が時間と共に薄れ飽きてくるのだ。(勿論、最初にその雄大さを目にした時の感動は計り知れないのだが)

というわけで、カムイワッカの滝は諦めることにして帰路についた。

 

だが、時間もあるし折角だから、ということで本来なら9月29日に行く予定だった網走刑務所博物館を前倒しで行くことにした。

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↑入り口前ではしゃぎ倒す

 

ゴールデンカムイのパネルがあり、また作中にも出てきた白鳥由栄についても紹介されていた。

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有名な五翼放射状平屋舎房。

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中央の見張りのところから一目で沢山の雑居房の脱走の有無を監視できる仕組みになっている。また、向かい合わせの囚人同士が謀をしないように格子が斜めになっており、看守しか中を見ることができないようにできていた。そうした厳重な監視、管理の体制を目の当たりにすればするほど、ここを何度も脱獄した白鳥の超人ぶりが窺えた。

 

また、囚人たちの当時の労働や開拓の過酷さ、それなしでは北海道は今のような都市にはなりえなかった、と様々な学びがあった。

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実際に網走まで向かい感じたのは、札幌との気温差、どこか淋しいオホーツク海の白波、“端”に来たという感覚、これらからくる絶望感。当時の囚人の気持ちが少しだけ分かった気がした。

 

網走刑務所博物館は17時に閉館だったため、閉館とともに出口に向かったが、夕飯を食べるにしても早すぎる時間なので、もう一つどこか行こう、ということで調べたらすぐ近くの高台に「オホーツク流氷館」なるところがあり、展望台があるとのことだったので、ちょうど夕日が綺麗だから行こう、ということでそこに向かった。

行ってすぐ、陽が沈む前に3階の展望台に向かったが強風のため閉鎖されていた。しかし、2階にも展望台があったので2階から夕陽を望んだ。

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1階には展示場があり、流氷ができるまでや、流氷がもたらす生態系、生きたクリオネの展示。

また、流氷についての映像の上映会があり、客は自分と友人だった2人だけだったが、マニュアル通りにやってくれた。ふと、planetarianの「ほしのゆめみ」を思い出して心がじんわりとなった。

スタッフのみなさん優しくしてくれ、道外から来たから折角、ということで全てのコーナーをしっかり解説してくれた。

また、-15℃の流氷体験コーナーがあり、テレビとかでよく見るタオルを回すやつもやった。

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↑ダブルソードごっこ

 

そんなこんなで充実した1日であった。

 

夕飯は近所の焼肉屋に行った。

ご当地ビールの飲み比べセットが売り切れで頼めいのに、その飲み比べセットの内訳のビール単体は頼めたり、食べ放題セットで知床牛のコースにしたのに頼んだ後から「仕入れ困難のため道内牛を代わりに出している」ということの説明をされたり、となかなかに““やってる””店だったが、牛タンが物凄く美味しくてひたすら貪っていた。

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夕食後、私は何故か目が冴えてきたのでそのまま徘徊することにした。

近くを流れる大きな河口の港から流れに逆らう形で歩きいた。しばらく歩くと高い堤防があった。

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堤防を越えると遠くに波が打ち寄せており、波の「ゴーッ」という重低音に耳を傾けながら涼んでいた。

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ふと思い立って、浜辺に降りて波打ち際まで走りオホーツク海を掬った。オホーツク海はちょっとしょっぱかった。

年甲斐もなく一人で夜の浜辺ではしゃいでいると靴がびしょびしょになった。

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↑謎の焚き火で身体を温めつつ靴をなるだけ乾かした。

 

 

文字通り冷や水を浴びせられて、我に返りそのままホテルに戻って晩酌をした。

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セイコーマートの酢蛸と北海道の地酒。

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↑前日の晩酌で買ったサッポロソフトを冷蔵庫に入れたら凍ってしまったため解凍した。

 

次回は9月29日、札幌への長い帰路と小樽観光について記して行こうと思う。

今帰宅したばかりで疲れているので次の更新がいつになることやら……

なるはやで書いていきたいと思います。