うたわれるものが悪い

前回、「今週見る映画決める」とか抜かしておいて、なんとまだ観ておりません。

 

azsxtan.hatenablog.com

 

というのも、うたわれるものの2作目、3作目をやってたからですね。

1作目のアニメ版を観て暫くその関連のラジオ聴いたらOVA観たり曲聴いたり…としていたのだが、ふと2作目のアニメが目に入り観ることにした。

 

正直アニメはゴミだった。2クール分あるのだが、終始「内容うっす、いや寒すぎ、おもんな」と独り言言ったかわからない。特に最終回とか「寒い」連呼してた。

 

「でもあの天下のうたわれるものだよ??」と思い、アニメ化がクソなだけでゲームのシナリオはいいはず、そうであってくれ、と祈りながらゲームの方を始めた。

 

「スマホで読むうたわれるもの vol.01」をApp Storeで

 

アクアプラスありがと〜。1〜3作目全てシナリオのみのゲームとしてアプリを出しておりしかも無料。やらない理由がない、ということで2,3作目のシナリオを鑑賞させていただいた。

 

結論から述べると、「やっぱ天下のうたわれるものなんだよなぁ…」という感じだった。

 

1作目は元々2002年発売のものであり、それ自体で完結するように出来ているため、それ一本での完成度は非常に高く、アニメ版も少々説明不足な点が否めないがそれでも完成度が高い。

 

その続編を13年越しに2015年に発売したのが2作目の「うたわれるもの 偽りの仮面」なのだ。当時そこそこ盛り上がってたのを覚えてるし、アニメも観ようかなと思ったのだが、諸々の事情で忙しく、いつの間にか失念してしまっていた。

本当に今更ながらハマった自分が恥ずかしい。ハマるのが遅すぎた。

 

というわけで、二作目の偽りの仮面のアニメのクソポイント

①アトゥイのキャラクター描写の改悪

2作目だけなら別に大した改変でもないし、なんなら少し気を利かせたまであるポイントなのだが、3作目までやった上で考え直すと相当な改悪ポイントである。

戦闘狂的要素の描写の薄さ。まぁこれは頑張ればどうにでもなるから目を瞑ろう。

明らかにハクに恋して、死を悲しむ描写

一番のゴミ要素。アニメ脚本の人3作目やった?と疑いたくなるレベル。「死んだ人は仕方ないから笑って見送るしかない」という妙に達観した死生観

ハクのことを悪く思ってはないが、面白い友達程度としか思っていない

これが3作目でハクを喪ってからオシュトルと旅をしていく中でその想いがどんどん膨らんでいく、これが必見ポイントの一つなのに。

 

②ルルティエの腐女子描写を無駄に強調

いる?そんな余裕なかったのにそこに割く必要ある?ほかにやることあるだろ。

 

③最終回の激寒演出

声なしのテロップだけで明らかに涙を誘うのは相当醒める。

この演出をこの物語の最後の大きな仕掛けをギリギリまで隠すためのものかと思えばそうでもなく、普通に途中でオシュトルに喋らせてそこで大体オチがわかる。本当にいらない演出。普通にやって良くない?

あと、ウルゥルとサラァラがハクをオシュトルに変身させるシーン。これ出したらいかんでしょうよ…なんとなく顔を似せてる設定とか、常に仮面をつけないといけない理由がなくなる。

 

 これは仕方ない二作目のアニメのやむなしクソポイント

・視点移動が多い

ゲームだと時間的な制約が緩く、心内描写を描きやすいため、多少視点移動が多くてもゲームをやっている側には十分伝わるが、アニメだとそうもいかない。

さらに、シナリオで主人公の周囲のキャラの成長が物語の要所になっていることからその視点で描かなくては伝わらない。

1作目は主人公の仲間になる人のほとんどが成熟しており、その成長を描く必要がなかったため、アニメ化もうまくいったのだと思う。

視点を描き分ける必要性と時間的制約から所々俯瞰的な視点で作られているところが見られ、そのせいでハクが行き当たりばったりの運クソ野郎のバカみたいな感じが出てしまう。

 ・2作目3作目合わせて一つの物語であり、2作目はその大きな物語の起承転結の起の部分でしかないため、話として少し面白みに欠けるのも致し方ない。

 

 

オタクくんスキスキポイント

①サブタイトルの意味の変遷とかミスリード

「偽りの仮面」が当初は前作との比較でのハクオロに対するオシュトルのことかと思いきやの、ヤマトの国の仮面の者全体をさすかと思いきやの、ラストの大きな仕掛けそのものという流れが良かったね。

「二人の白皇」もハクとクオン→ハクとハクオロ→クオンとアンジュと意味が変遷していき、それによって物語が展開されていく。

 

②「不安定な神様」の意味よね。


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二作目だけではクオン視点のハクのことかと思いきや、三作目までいくとハク視点のクオンのことでも言えるし、なんなら一作目まで考えるとハクオロ視点ともとれるよね。

 

②空蝉と写し身のところがいいね。

こういう似た響きの語句をリフレインすることで記憶に刷り込んでくるのとか、前作でちょっとだけ出てきたフレーズをスッとさりげなく忍ばせるのがオタク君大好きだよね。ワイ君も好きやで^^

 

③一作目と三作目のリンク

ハクとハクオロの設定の類似は言うまでもないが、戦いに巻き込まれていくのも「やむを得ない理由から」戦わざるを得なくなり、そこから戦の連鎖に巻き込まれていくというのも類似している。ラストの展開もまたね、、、。

 

 

うたわれるものは大河であり、叶わぬ恋であり、永遠の愛であり、SFである。

 盛りだくさんだが、しっかりと纏まった最高のゲームでした。面白かった。

ちな、3作目のラストを公園で散歩中一息ついているときにやったら人目憚らずに大号泣しちゃったね。通報されなくてよかった~

 

というわけで明日から映画観ます。アニメとかシナリオゲーのオススメも募集してます。